2/8(土)に行われたGuitar☆Man GIG#011の潜入リポートです
織田哲郎(Guitar) | 北島健二(Guitar) | 難波弘之(Keyboard) | 生沢佑一(Vocal) |
櫻井陸来(Bass) | 佐治宣英(Drums) | うじきつよし(Special Guest)
織田哲郎(Guitar)
織田哲郎さんは今回このバンドの主役でありますが、ステージの真ん中ではなく上手(かみて)側にギターマンとして登場。
この日東京は大雪の影響で交通機関にも大きな乱れが生じていた為、MCの第一声では「本当によくこの天気の中たどり着いてくれたね。」と暖かい言葉でお客さんを包み込みました。
「School Of Rock 都校 校外記念祭!」と題された今回のGuitar☆Manでは織田さんと「同じ高校の同級生だった」北島健二さん、「今回は学園祭ということだけれど、うちの高校は校則がゆるいから他の学校からも」とボーカルのAIKさん、更に「大学から」とキーボードは難波弘之さん、「天才小学生達」と紹介されたのはドラムスの佐治宣英さんとベースの櫻井陸来さん、そして「実際に高校の先輩」のうじきつよしさんをスペシャルゲストに「最後まで遊んでいって下さい」とタイトル通り終始学園祭のような雰囲気で、大雪が降る程の寒さも忘れるくらい激しいライブが行われました。
今回使用されたギターは写真の左側のギブソン製レスポール。(右側はサブで用意されていたギブソン製レスポール。)
去年の末に新品で購入されたこのギターは始めからフロイドローズが搭載されたモデルです。
ライブではいろんな音が必要となる為、1本のギターで出来る限りバリエーションの多い音を出せるようピックアップをEMG-89に交換。ボリュームポットをタップする事でピックアップのシングルコイルとハムバッキングの切り替えができるようになっています。
弦はアーニーボールのレギュラーゲージ(.009~.042)を使用。ピックはハードのおむすび型を使用されていました。
今回織田さんはFRACTAL AUDIO SYSTEMS(フラクタル オーディオ システムズ)のAxe-FxⅡ(アンプシュミレーター)で音を作り、KOCH(コッホ)のATR-4502(パワーアンプ)を通して、HIWATT(ハイワット)のキャビネットスピーカーから音を出していました。
以前からレコーディング作業の中でアンプシュミレーターを使用する事はあったそうですが、ライブで使用ことはありませんでした。しかし今回織田さんは「フラクタルがⅡ(Axe-FxⅡ)になってとても評判良くて、買ったばかりだし、本当は使うつもりなかったんだけどこのライブで使ってみようと思って」とリハーサルのセットから一転、急遽このセットを組まれたようです。
足下は非常にシンプルで、Axe-FxⅡをMIDIでコントロールする「MFC-101」と、KORGの「Pitch Black」、ROLANDの「EV-5」はボリュームとワウコントロールの為に使用されていました。
MFC-101には「Backing」「Solo」「Jessica Solo」「Jessica Chord」「Wah」「JJ Solo」というセットが用意されていました。「Jessica ~」の2つは第二部で演奏されたオールマンブラザーズバンドの「Jessica」用のセットで、「JJ Solo」は第二部のアンコールで演奏された「Jampin’ Jack Flash」のギターソロ用のセットだと思われます。
また、うじきつよしさん曰く、織田哲郎さんの音作りはメサブギーのプリセットを基に作られているそうです。
北島健二(Guitar) 今回のGuitar☆Manのステージでは多くのマーシャルアンプの壁が用意されていて、お客さんも驚きと興奮を隠せない様子でした。北島健二さんの背後から飛び出てくる図太いトーンが会場中の視線を一気に集めます。曲調によって臨機応変に操るバッキングから非常にスリリングなギターソロまで余すところ無く披露して下さいました。
北島さんが使用されたギターはギブソン製のレスポール。
先日発売された『GUITAR ☆ MAN LIVE』の4曲目「Hotel California」でも使用されていました。
弦はダダリオのEXL120+(.0095~.044)を使用。チョーキングのしやすさと音の太さが丁度良いとのこと。
ピックはその時々の好みでよく変わるそうで、今回使用されたのはフェンダーのセルロイドピック。
硬さはエクストラヘビーです。
サブで用意されていたのはYAMAHA MG-M Custom Pro。北島さんのトレードマークでもあるギターです。
メインで使用されていたマーシャルアンプは左側のJCM-800 2203(100W)。
サブとして真ん中のJCM2000 TSL60(60W)も用意されていました。
JCM-800のセッティングです。このヘッドアンプは少し改造されていて、通常のJCM-800には無いスイッチがPRE-AMPの横に付いています。通常のJCM-800はアンプの内部にローカットする抵抗部品が組み込まれており、ボリュームをフルにしない限りアンプはローカットされるそうです。このスイッチをONにするとボリュームをフルにしなくてもローカットを避けることが出来るそうです。
足下のエフェクターボードは写真の通りです。
(1)BOSS GT-8(マルチエフェクター)
(2)WEEHBO Slo Drive(オーバードライブ)
(3)BOSS GE-10(イコライザー)
(4)MAXON PD01(パワーサプライ)
という大変シンプルなセッティングです。
アンプはクリーンに設定しており、足下のWEEHBO(ウェーボ) Slo Driveで歪ませています。このエフェクターはSOLDANO(ソルダーノ)のSuper Lead Overdrive-100というアンプをモデルに作られていますが、実際にソルダーノの音が好みでこのエフェクターを使用されているのでしょうかとお尋ねしたところ「ソルダーノのアンプを持っていないけれど、いろいろ試したオーバードライブの中で音が一番良かった」とおっしゃっていました。
BOSS GT-8で足下の操作をされていました。このマルチエフェクターは内蔵されたエフェクト以外に外部のエフェクターを取り込める機能が付いており、更に外部エフェクターをインプットレベルで調整できます。北島さんはSlo DriveをGT-8に組み込み、各パッチ毎にSlo Driveのレベルを設定されています。また、曲の雰囲気によって空間系エフェクトが必要な場合はGT-8を使用されています。
イコライザーはBOSS GE-10 Graphic Equalizerを使用。使い方はいつも決まっており
(1)125Hzをカットするかどうか
(2)500Hzをブーストするかどうか
の2点を、ライブ会場で実際に音を鳴らして判断されているそうです。
今回はどちらもあまりおいしいと思わなかったので、カットもブーストもせず写真の通りの設定でした。
難波弘之(Keyboard) Guitar☆Manに最多出演されている難波弘之さん。
ジョンロードのようにオルガンをパーカッションの様に演奏する姿や、「You Keep Me Hungin’ On」での荘厳なハモンドオルガン、「Jessica」の軽快なリズムで弾かれるピアノソロなど、幅広い音楽性を持っているからこそ奏でられる超絶プレイの数々に感動しました。
上段にはKORG CX-3、下段にはKORG KRONOSが用意されていました。
この日も足下にはHUGHES & KETTNERのTube Rotosphere MkII(レズリーキャビネットシュミレーター)がセットされていました。
このエフェクターによってレズリースピーカーのような暖かみと揺れを再現されています。
使用機材はGuitar Man #8の時とほぼ同じです。上段のCX-3は曲によっては演奏中に左上のDRAWBARを手動で操作しながら音色を変えていく姿も見られました。
生沢佑一(Vocal) 今回ボーカルを務めたのは生沢佑一さんことAIKさん。
声量たっぷりのハスキーな声を会場中に響き鳴らして下さいました。
「You Keep Me Hungin’ On」のドラマチックな展開にAIKさんの声はぴったり合っておりその表現力は会場全体を惹きつけました。
櫻井陸来(Bass) 若干25歳にして織田さんの活動でバックを務めているベーシスト櫻井さん。
1音1音、丁寧に安定した音でバンドを支えていらっしゃいました。
今回使用されたベースはBRUBAKER(ブルベイカー)製のJXB5 Series(5弦ベース)。
櫻井さん曰く「ジャズベースタイプは珍しい」そうで、織田さんのライブではいつもこのベースを使用されています。
自身の活動では他のベースを使用することもありますがフルレンジで音が出てしまうので、織田さんのようなロックな空間で演奏をする時はブルベイカーのベースの方が使いやすいとのこと。
弦はR COCCO(リチャードココ)のニッケルラウンドワンを使用。
ベースアンプは持ち込みで、MARKBASSのMoMark(モマーク)というヘッドアンプを使用。
このアンプは3つのモジュールから構成されていて、様々なタイプのプリアンプ、EQ、マスター部を自由にセレクトが可能。
様々な組み合わせのヘッドアンプを作り上げることができます。
モジュールは簡単に着脱できるため手軽にサウンドスタイルを変えることができる便利なアンプです。
今回使用されたセットは「MoMark “Black” Package」というパッケージングモデルを基に、EQ部分を別売りの「EQ4」に交換されています。
■キャビネットはDAVID EDENのD410XLTを使用。
足下のエフェクターボードは写真の通りです。
(1)MARKBASS Super Synth(ベースシンセ)
(2)EBS Multicomp(コンプレッサー)
(3)EBS Billy Sheehan Signature Drive(オーバードライブ)
(4)ZOOM MS-60B MULTISTOMP for Bass(マルチエフェクター)
(5)EBS MicroBass II(プリアンプ)
(6)FREE THE TONE PT-1D/ AC POWER DISTRIBUTOR with DC POWER SUPPLY(パワーサプライ)
(7)FREE THE TONE Signal Junction Box JB-41(ジャンクションボックス)
織田さんのライブの時もこのセッティングを使用されるそうですが、今回のライブではこのボードの中から(2)(3)(4)を使用されました。
使用された(2)(3)のエフェクターのセッティングです。
(4)のMULTISTOMPは音色補正とオクターバーを薄くかけています。
オクターバーを薄くかけることでハイフレットポジションのフレーズになった時でもローポジションと変わらず音を太く鳴らすことができるようで、よくこの手法を使われるそうです。
■シールドは全て東京都中野区にある工房の「F Sugar」製ベルデン8428を使用。
佐治宣英(Drums) YUI率いるFLOWER FLOWERのドラマーとしても活躍中の佐治さん。
櫻井さんと共に織田さんのバックを務めており、この日もベースとのコンビネーションは抜群でした。
大雪の影響で予定していたドラムセットを持ち込む事ができなくなり、今回ステージで使用されたのは東京キネマ倶楽部所有のドラムセットでした。スネアドラムはご自身のもの。
スティックはVIC FIRTH(ビックファース) VIC-7A。素材はヒッコリー。
「嫌な成分がなくなる」「音が太くなる」といった理由で左手だけスティックを逆さまに持っているそうです。
スネアドラムはラディックの60年代後半(69年製?)のLM-400。
5inch。素材はスティール。トップはREMOのコーテッドアンバサダーを使用。
リハーサルで用意された佐治さんのドラムセットは写真の通りです。
BD:PREMIER(プレミア), バーチ, 24inch
SD:LUDWIG(ラディック), LM-400(65年製), スティール(フープがブラス製), 5 inch
TOM:CANOPUS(カノープス), バーチ, 12inch
F-TOM:CANOPUS(カノープス), バーチ, 16inch
HIHAT:TURKISH(ターキッシュ), 14inch
RIDE:TURKISH(ターキッシュ), 20inch
CRASH(左):UFIP(ユーヒップ), 19inch
CRASH(RIDE横):TURKISH(ターキッシュ), 20inch
PEDAL: PEARL(P-900)
うじきつよし(Special Guest) 前回のGuitar☆Man #008では歌のみの出演でしたが、今回うじきつよしさんはギターを持ってステージに登場!歌ももちろんのことながら、ギターマンとして織田さん、北島さんと共に激しいアクションでストレートなロックギターを見せて下さいました。
偶然にも今回使用されたアンプは織田さん同様FRACTAL AUDIO SYSTEMSのAxe-FxⅡ。
パワーアンプも同じでKOCHのATR-4502。
うじきさんはキャビネットを使用せずそのままライン出力で音を送っていましたが、きっとお客さんはマーシャルアンプの壁から音が出ていたと思ったはず。
デジタルのアンプシュミレーターとは思えない程リアルなマーシャルサウンドを再現されていました。
織田さん同様にうじきさんもアンプシュミレーターはレコーディングの際にギターのガイド音用としてよく使用されていたそうで、昨年発売された子供バンドのアルバム『Can Drive 55』ではシュミレーターの音がとても良かったのでアンプに替えずにフラクタルをそのまま使用した曲も収録されているそうです。またライブできちんと使用することは今回が初めてということで、このGuitar☆Manに合わせて音作りをされていました。
今回うじきさんは6つパッチを用意したそうでオールドタイプのマーシャルアンプ系のモデリング音をベースに音作りされています。
弦はダダリオのEXL120+(.0095~.044)を使用。
ピックはジムダンロップのナイロン材でティアドロップ型。
0.88mmを使用。昔にこのモデルが廃盤になると聞いて買い占めたそうです。(現在も発売されています。)
取材:武知龍之介(BringUp Recording Studio)
※詳しい機材の詳細などのご質問は受け付けておりません。ご了承下さい。
この日東京は大雪の影響で交通機関にも大きな乱れが生じていた為、MCの第一声では「本当によくこの天気の中たどり着いてくれたね。」と暖かい言葉でお客さんを包み込みました。
「School Of Rock 都校 校外記念祭!」と題された今回のGuitar☆Manでは織田さんと「同じ高校の同級生だった」北島健二さん、「今回は学園祭ということだけれど、うちの高校は校則がゆるいから他の学校からも」とボーカルのAIKさん、更に「大学から」とキーボードは難波弘之さん、「天才小学生達」と紹介されたのはドラムスの佐治宣英さんとベースの櫻井陸来さん、そして「実際に高校の先輩」のうじきつよしさんをスペシャルゲストに「最後まで遊んでいって下さい」とタイトル通り終始学園祭のような雰囲気で、大雪が降る程の寒さも忘れるくらい激しいライブが行われました。
今回使用されたギターは写真の左側のギブソン製レスポール。(右側はサブで用意されていたギブソン製レスポール。)
去年の末に新品で購入されたこのギターは始めからフロイドローズが搭載されたモデルです。
ライブではいろんな音が必要となる為、1本のギターで出来る限りバリエーションの多い音を出せるようピックアップをEMG-89に交換。ボリュームポットをタップする事でピックアップのシングルコイルとハムバッキングの切り替えができるようになっています。
弦はアーニーボールのレギュラーゲージ(.009~.042)を使用。ピックはハードのおむすび型を使用されていました。
今回織田さんはFRACTAL AUDIO SYSTEMS(フラクタル オーディオ システムズ)のAxe-FxⅡ(アンプシュミレーター)で音を作り、KOCH(コッホ)のATR-4502(パワーアンプ)を通して、HIWATT(ハイワット)のキャビネットスピーカーから音を出していました。
以前からレコーディング作業の中でアンプシュミレーターを使用する事はあったそうですが、ライブで使用ことはありませんでした。しかし今回織田さんは「フラクタルがⅡ(Axe-FxⅡ)になってとても評判良くて、買ったばかりだし、本当は使うつもりなかったんだけどこのライブで使ってみようと思って」とリハーサルのセットから一転、急遽このセットを組まれたようです。
足下は非常にシンプルで、Axe-FxⅡをMIDIでコントロールする「MFC-101」と、KORGの「Pitch Black」、ROLANDの「EV-5」はボリュームとワウコントロールの為に使用されていました。
MFC-101には「Backing」「Solo」「Jessica Solo」「Jessica Chord」「Wah」「JJ Solo」というセットが用意されていました。「Jessica ~」の2つは第二部で演奏されたオールマンブラザーズバンドの「Jessica」用のセットで、「JJ Solo」は第二部のアンコールで演奏された「Jampin’ Jack Flash」のギターソロ用のセットだと思われます。
また、うじきつよしさん曰く、織田哲郎さんの音作りはメサブギーのプリセットを基に作られているそうです。
北島健二(Guitar) 今回のGuitar☆Manのステージでは多くのマーシャルアンプの壁が用意されていて、お客さんも驚きと興奮を隠せない様子でした。北島健二さんの背後から飛び出てくる図太いトーンが会場中の視線を一気に集めます。曲調によって臨機応変に操るバッキングから非常にスリリングなギターソロまで余すところ無く披露して下さいました。
北島さんが使用されたギターはギブソン製のレスポール。
先日発売された『GUITAR ☆ MAN LIVE』の4曲目「Hotel California」でも使用されていました。
弦はダダリオのEXL120+(.0095~.044)を使用。チョーキングのしやすさと音の太さが丁度良いとのこと。
ピックはその時々の好みでよく変わるそうで、今回使用されたのはフェンダーのセルロイドピック。
硬さはエクストラヘビーです。
サブで用意されていたのはYAMAHA MG-M Custom Pro。北島さんのトレードマークでもあるギターです。
メインで使用されていたマーシャルアンプは左側のJCM-800 2203(100W)。
サブとして真ん中のJCM2000 TSL60(60W)も用意されていました。
JCM-800のセッティングです。このヘッドアンプは少し改造されていて、通常のJCM-800には無いスイッチがPRE-AMPの横に付いています。通常のJCM-800はアンプの内部にローカットする抵抗部品が組み込まれており、ボリュームをフルにしない限りアンプはローカットされるそうです。このスイッチをONにするとボリュームをフルにしなくてもローカットを避けることが出来るそうです。
足下のエフェクターボードは写真の通りです。
(1)BOSS GT-8(マルチエフェクター)
(2)WEEHBO Slo Drive(オーバードライブ)
(3)BOSS GE-10(イコライザー)
(4)MAXON PD01(パワーサプライ)
という大変シンプルなセッティングです。
アンプはクリーンに設定しており、足下のWEEHBO(ウェーボ) Slo Driveで歪ませています。このエフェクターはSOLDANO(ソルダーノ)のSuper Lead Overdrive-100というアンプをモデルに作られていますが、実際にソルダーノの音が好みでこのエフェクターを使用されているのでしょうかとお尋ねしたところ「ソルダーノのアンプを持っていないけれど、いろいろ試したオーバードライブの中で音が一番良かった」とおっしゃっていました。
BOSS GT-8で足下の操作をされていました。このマルチエフェクターは内蔵されたエフェクト以外に外部のエフェクターを取り込める機能が付いており、更に外部エフェクターをインプットレベルで調整できます。北島さんはSlo DriveをGT-8に組み込み、各パッチ毎にSlo Driveのレベルを設定されています。また、曲の雰囲気によって空間系エフェクトが必要な場合はGT-8を使用されています。
イコライザーはBOSS GE-10 Graphic Equalizerを使用。使い方はいつも決まっており
(1)125Hzをカットするかどうか
(2)500Hzをブーストするかどうか
の2点を、ライブ会場で実際に音を鳴らして判断されているそうです。
今回はどちらもあまりおいしいと思わなかったので、カットもブーストもせず写真の通りの設定でした。
難波弘之(Keyboard) Guitar☆Manに最多出演されている難波弘之さん。
ジョンロードのようにオルガンをパーカッションの様に演奏する姿や、「You Keep Me Hungin’ On」での荘厳なハモンドオルガン、「Jessica」の軽快なリズムで弾かれるピアノソロなど、幅広い音楽性を持っているからこそ奏でられる超絶プレイの数々に感動しました。
上段にはKORG CX-3、下段にはKORG KRONOSが用意されていました。
この日も足下にはHUGHES & KETTNERのTube Rotosphere MkII(レズリーキャビネットシュミレーター)がセットされていました。
このエフェクターによってレズリースピーカーのような暖かみと揺れを再現されています。
使用機材はGuitar Man #8の時とほぼ同じです。上段のCX-3は曲によっては演奏中に左上のDRAWBARを手動で操作しながら音色を変えていく姿も見られました。
生沢佑一(Vocal) 今回ボーカルを務めたのは生沢佑一さんことAIKさん。
声量たっぷりのハスキーな声を会場中に響き鳴らして下さいました。
「You Keep Me Hungin’ On」のドラマチックな展開にAIKさんの声はぴったり合っておりその表現力は会場全体を惹きつけました。
櫻井陸来(Bass) 若干25歳にして織田さんの活動でバックを務めているベーシスト櫻井さん。
1音1音、丁寧に安定した音でバンドを支えていらっしゃいました。
今回使用されたベースはBRUBAKER(ブルベイカー)製のJXB5 Series(5弦ベース)。
櫻井さん曰く「ジャズベースタイプは珍しい」そうで、織田さんのライブではいつもこのベースを使用されています。
自身の活動では他のベースを使用することもありますがフルレンジで音が出てしまうので、織田さんのようなロックな空間で演奏をする時はブルベイカーのベースの方が使いやすいとのこと。
弦はR COCCO(リチャードココ)のニッケルラウンドワンを使用。
ベースアンプは持ち込みで、MARKBASSのMoMark(モマーク)というヘッドアンプを使用。
このアンプは3つのモジュールから構成されていて、様々なタイプのプリアンプ、EQ、マスター部を自由にセレクトが可能。
様々な組み合わせのヘッドアンプを作り上げることができます。
モジュールは簡単に着脱できるため手軽にサウンドスタイルを変えることができる便利なアンプです。
今回使用されたセットは「MoMark “Black” Package」というパッケージングモデルを基に、EQ部分を別売りの「EQ4」に交換されています。
■キャビネットはDAVID EDENのD410XLTを使用。
足下のエフェクターボードは写真の通りです。
(1)MARKBASS Super Synth(ベースシンセ)
(2)EBS Multicomp(コンプレッサー)
(3)EBS Billy Sheehan Signature Drive(オーバードライブ)
(4)ZOOM MS-60B MULTISTOMP for Bass(マルチエフェクター)
(5)EBS MicroBass II(プリアンプ)
(6)FREE THE TONE PT-1D/ AC POWER DISTRIBUTOR with DC POWER SUPPLY(パワーサプライ)
(7)FREE THE TONE Signal Junction Box JB-41(ジャンクションボックス)
織田さんのライブの時もこのセッティングを使用されるそうですが、今回のライブではこのボードの中から(2)(3)(4)を使用されました。
使用された(2)(3)のエフェクターのセッティングです。
(4)のMULTISTOMPは音色補正とオクターバーを薄くかけています。
オクターバーを薄くかけることでハイフレットポジションのフレーズになった時でもローポジションと変わらず音を太く鳴らすことができるようで、よくこの手法を使われるそうです。
■シールドは全て東京都中野区にある工房の「F Sugar」製ベルデン8428を使用。
佐治宣英(Drums) YUI率いるFLOWER FLOWERのドラマーとしても活躍中の佐治さん。
櫻井さんと共に織田さんのバックを務めており、この日もベースとのコンビネーションは抜群でした。
大雪の影響で予定していたドラムセットを持ち込む事ができなくなり、今回ステージで使用されたのは東京キネマ倶楽部所有のドラムセットでした。スネアドラムはご自身のもの。
スティックはVIC FIRTH(ビックファース) VIC-7A。素材はヒッコリー。
「嫌な成分がなくなる」「音が太くなる」といった理由で左手だけスティックを逆さまに持っているそうです。
スネアドラムはラディックの60年代後半(69年製?)のLM-400。
5inch。素材はスティール。トップはREMOのコーテッドアンバサダーを使用。
リハーサルで用意された佐治さんのドラムセットは写真の通りです。
BD:PREMIER(プレミア), バーチ, 24inch
SD:LUDWIG(ラディック), LM-400(65年製), スティール(フープがブラス製), 5 inch
TOM:CANOPUS(カノープス), バーチ, 12inch
F-TOM:CANOPUS(カノープス), バーチ, 16inch
HIHAT:TURKISH(ターキッシュ), 14inch
RIDE:TURKISH(ターキッシュ), 20inch
CRASH(左):UFIP(ユーヒップ), 19inch
CRASH(RIDE横):TURKISH(ターキッシュ), 20inch
PEDAL: PEARL(P-900)
うじきつよし(Special Guest) 前回のGuitar☆Man #008では歌のみの出演でしたが、今回うじきつよしさんはギターを持ってステージに登場!歌ももちろんのことながら、ギターマンとして織田さん、北島さんと共に激しいアクションでストレートなロックギターを見せて下さいました。
偶然にも今回使用されたアンプは織田さん同様FRACTAL AUDIO SYSTEMSのAxe-FxⅡ。
パワーアンプも同じでKOCHのATR-4502。
うじきさんはキャビネットを使用せずそのままライン出力で音を送っていましたが、きっとお客さんはマーシャルアンプの壁から音が出ていたと思ったはず。
デジタルのアンプシュミレーターとは思えない程リアルなマーシャルサウンドを再現されていました。
織田さん同様にうじきさんもアンプシュミレーターはレコーディングの際にギターのガイド音用としてよく使用されていたそうで、昨年発売された子供バンドのアルバム『Can Drive 55』ではシュミレーターの音がとても良かったのでアンプに替えずにフラクタルをそのまま使用した曲も収録されているそうです。またライブできちんと使用することは今回が初めてということで、このGuitar☆Manに合わせて音作りをされていました。
今回うじきさんは6つパッチを用意したそうでオールドタイプのマーシャルアンプ系のモデリング音をベースに音作りされています。
弦はダダリオのEXL120+(.0095~.044)を使用。
ピックはジムダンロップのナイロン材でティアドロップ型。
0.88mmを使用。昔にこのモデルが廃盤になると聞いて買い占めたそうです。(現在も発売されています。)
取材:武知龍之介(BringUp Recording Studio)
※詳しい機材の詳細などのご質問は受け付けておりません。ご了承下さい。