先日行われたGuitar☆Man LIVE #008のリハーサルの潜入リポートです。
今剛 | 高橋マコト | 伊藤広規 | 渡嘉敷祐一 | 難波弘之 | 坪倉唯子 | 浦田健志 | うじきつよし | 華菜枝
今剛(Guitar)

オーラが桁違いです。
今回はこのGuitar☆Manのために普段はあまり使用していない機材を組み込んで頂いたようです。

ギターテックの杉山さんが弦を交換されていました。
目にもとまらぬ速さでカメラが追いついていません。
また、Van Halen柄のネックサポーター(ネックレスト)がギターへの愛を感じました。

また、ストリングワインダーにも拘りがあって、SPRITEというブランドのものですが、もう取扱店が無くて慌ててAmazonでセット購入されたそうです。


ピックアップはSeymour Duncan、弦はghs(ガス)の10~46ゲージ
(ちなみに今剛さんは弦を張りたての音が好みらしく、3~4曲弾いて交換される時もあるそうです。また、このギターは10本試奏して一番よいものを選んだそうです)。
写真右のラメ塗装のギターはDECEIVER(デシーバー)の今剛さんモデルで、まだ製作段階のプロトタイプとの事です。

Coral製はボディが木材なのに対して、Jerry Jonesは発砲スチロールと同じような感じで、圧縮プラスチックでできているそうです。
共鳴弦部分はクロマチックチューニング。
ブリッジ部にあたる黒いブロックがこのギターの要で、ここで弦が「ビビる」ことでシタール特有の音になるそうです。
写真右のアコースティックギターはオーストラリアが誇るCole Clark製のFatLady2。
「フェイスブレイスセンサー」ピックアップシステムを搭載していることがこのギターの特徴。
弦はエレキと同じく「ghs」製のアコギ弦を使用されているそうです。

通常のアウトからはBSS Audio AR116 DI Boxを通ってPAミキサーに接続されています。

ここで私が注目したのがヴォリュームペダルの使い方です。
右足は常にペダルの上にあって、周りの楽器に対してギターの音量バランスを取っていらっしゃいました。
なので写真のようにその他のエフェクターのON/OFFは左足で操作されています。

アンプの上にはピックやカポ、スライドバーなどの小物関係が用意されておりました。
また、SEND/RETURNで strymon製のblueSky Reverbが繋がれていました。ピックはghs製のおにぎり型のMEDEUMです。

1→クリーン、2→クランチ、3→クランチ、4→オーヴァードライブ、5→オーヴァードライブ(マスターヴォリュームも使って音作り)との事です。
さすがスタジオミュージシャンの音作りといったところでしょうか、これならいろんな曲に対応できますね。

基本的に決められたツマミでほとんどの曲を弾かれていました。
リハーサルが終盤に近づいてくると、strymon製のエフェクターはアンプのSEND/RETURNに繋げるように変更されていました。
高橋マコト(Guitar)


ピックアップはおそらくJoe-X Guitarworks(James Tylerが満を持して放つ新たなるブランド)との事です。
相当弾き込まれているようでボディに関してはクリア塗装がほとんどありませんでした。
このギターはよく使う3本のうちの一つとの事です。
チューナーはKORG製のクリップピエゾマイク式のpitchclipです。
これぞビンテージと言った枯れたサウンドでエフェクターも少なかったので、ギター鳴りがダイレクトに耳に届いてきました。


ストロークによって剥がされたであろうボディが歴史を感じさせます。
弦はWyres Strings製のCoated Phosphor Bronze P.T.F.E Enhanced CP1152 11-52です。
コーディング弦と言っても、よくあるこもった感じなどの違和感もなく弾けるそうです。
「ハンドメイド」というところに拘りがある弦なのでひと味もふた味も違うのでしょうね。

BLACK KNIGHT PICKBOY GENUNE HORNというピックです。
お恥ずかしい話ではありますが、私自身ギタリストでありながら知りませんでした。
力学的に鳴らす事を考えて作られたピックで、手の重みが乗りやすく先端に集中しやすい形らしいです。
弦振動のスポイルを抑えられ、フィンガリングに好影響が出やすいサイズ。
ミックスホーン(水牛のツノ)を使用し、手作業にて制作されています。
なんとお値段、、、1枚定価420円!!
やはり小さなところにも拘りが感じられます。

Roger Mayer製のVision Wah Classicです。
カーボン製で非常に軽いこのペダルは4つのボタンの組み合わせで16通りのサウンドが作る事ができるのですが、高橋さんはそのプログラムはあまり使われないそうで、決まった音があるそうです。
また、ON/OFFの切替はセンサー式らしく、そのためノイズやガリもないそうです。こちらはすでに生産が終了されています。

高橋さんもほとんどツマミをさわる事なく、決まったサウンドでほとんどの曲を演奏されていました。
アンプの音を後押しするセッティングで、ONにした時にはガッツが出てくる感じでした。
足下はワウとこのブースターだけ、高橋さんサウンドの秘密は弾き方にあるのかもしれません。


歪ませるときはさきほどのブースターを使ってらっしゃいました。
本番ではJCM800を使用される可能性もあるようです。
伊藤広規(Bass)


Seymour Duncan製のDJ250(1990年代中期)です。
ピックアップは同じくSeymour Duncan製のANTIQUITY、ボディはSlected Alder、ネックはMaple on Rosewood、ブリッジは駒をブラス製に替えています。
山下達郎さんのツアーではFender製の「愛称:菊丸」を使用されているのですが、こちらの「セイモアダンカン青」はその他のライブで主に使用されています。
シンセサイザーピックアップも取り付けられています。一番の良さは「弾きやすいところ」らしく、長時間弾いても全く疲れないとの事です。
また伊藤さんと言えばベースのヘッドにいつもバンダナを巻かれておりますが、これは現在では東日本のオリジナルチャリティーバンダナとして販売、そして売り上げを寄付されています。
以前ライブハウスでファンの方に「バンダナはどうして巻いているんですか?」と質問を受けた際には「だって可愛いでしょ?☆」と答えられていましたが、デザインもよくカラーも豊富なのでみなさん是非とも伊藤さんのライブでGETして下さい。(サインももらえるかもしれませんよ☆)

以前からもカールケーブルを使用されていたそうなんですが、長いのが欲しいとの事で「それなら半分だけカールしてればいい」と思いついたところ、湯川トーベンさんの紹介で使用したのがきっかけ。
普通のカールケーブルはやはり「性能の悪さ」を感じるみたいですが、KAMINARIカールケーブルはその「性能の悪さ」が無く、でもカール独特のサウンドが良かったとの事で愛用されています。
また、この日はアンプのみのため、使用されておりませんでしたが、EDEN製のWTDIプリアンプ/DIも持ち込んでいらっしゃいました。
山下達郎さんのコンサートではAVALON製のU5を使用されておりますが、このWTDIプリアンプもお気に入りだそうです。
現在も色々エフェクターを試されているそうで、音に対する追求心は留まる事を知りません。

伊藤さんにベースの音作りについてお聞きしたところ、「ベースと言ってもLOWをむやみにあげてはいけない。ツマミを上げていって最初にボワっとくるポイントで抑えるのが丁度よい」との事です。
また、左手のフィンガリングはとても滑らかでした。こちらのベースのスイートスポットを熟知されているようでした。またこの日はチューナーを使用されておりませんでした。
チューナーは基本使用するみたいですが、この日は置いてあったギターを「ジャラーン」と鳴らしてチューニングしたそうです。
私が聴いていてもアンサンブルに違和感は全く無かったので、バッチリ合っていたのでしょう。さすがです!!

右手にペンを持ちながら弾いていらっしゃる時もあり、リハーサルでの楽曲確認に集中されておりました。
渡嘉敷祐一(Drums)



難波弘之(Keyboard)


中段がKORGのCX-3、下段が2013年製のKORGのKRONOS-88。
写真に映っている方はキーボードテックの小林さん。
全ての鍵盤のプログラミングを担当されておりました。




ヴィンテージ機材と現代の機材の良いとこ取りです。

後はHughes & Kettner製のTUBE ROTOSPHERE MKII(LESLIE CABINET SIMULATOR)が妖艶に光を放っておりました。
基本的にはかけっぱなしだそうです。
坪倉唯子(Vocal)

手軽に使えて便利なiPadですがこのようなプロの現場でも活躍しているのですね。
浦田健志(Vocal)

浦田さんの声と楽器隊とのバトルも見所です。
うじきつよし(Special Guest)

説得力のある歌声でミュージシャンのみなさんも、うじきさんとの時間を本当に楽しそうに過ごされていました。
本番はよりいっそう盛り上がる事でしょう。
華菜枝(Vocal)

また10年は愛用してるという、三線の心地の良い音色が癒しを届けてくれます。
三線カバーの「華」という刺繍が女性らしさを引き立てています。
ライン出力でPAに送られています。
2013.10.11 Guitar☆Man LIVE #008
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取材:福田誉幸(BringUp Recording Studio)